人参の物語

新しく学童に入った1年生の女の子。
「ニンジンを食べると早く走れるようになるよ」
「だから私はたくさんニンジンを食べるんだ!」
「今はちょっとだけ他の子に比べれば遅いけど、私は絶対に早くなる」

お弁当のことについて聞くと、周りの子どもの方がちょっと豪華なのを見て
「私は今日は普通弁(ってなに(笑))」
「いつもは豪華弁なの!」
精一杯の嘘だけど、それがまた「いいな~って思えるのだ」

ごっこをすると本気になって、全力で走って捕まえると本気で嬉しそう。
まっすぐな瞳で何事にも本気で取り組む姿勢、不器用だけれども、思いがまっすぐに伝わってくる。

お父さんもお母さんも厳しい人で、一緒に帰る時はいつも
ビクビクしてる。
「ちゃんと挨拶しなさい!」
って言われてるけど、ちゃんとやってるよね。

家だったらできないことでも、僕らが今いる場所では
本当の自分を出してほしいと思う。
~しなければならない。
ではなく~したいってことをしてほしい。

こういうことに感動できるのはやっぱり素晴らしいって思う。
こういう感情を味わえる仕事はなかなかないって思うのだ。